ティアマット(風のカオス) - ファイナルファンタジー1 ゲーム内用語の小ネタ
作中での位置付け
浮遊城の奥に潜む風のカオス。複数の首をもつドラゴンの姿で描かれている。
古代人ルフェイン人から浮遊城を乗っ取り、400年もの間、空を支配している。
イメージ
ティアマット:天野喜孝氏の原画 |
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他作品での登場
◎FF2
ラストダンジョンであるパンデモニウムで「げんじのかぶと」の宝箱を守っている。
由来になっている事柄
◎ティアマト(tiamat)
メソポタミア神話(シュメール、アッシリア、アッカド、バビロニア)においてアプスー(淡水の神)と交わり、より若い神々を生み出した原始の海の女神。
彼女は原始の創造における混沌の象徴であり、女性として描写され、女性の象徴であり、きらきら輝くものとして描写される。
アプスーとティアマトは多くの神々を生んだが、増えるにつれて増大する、神々の起こす騒ぎに耐えかねたアプスーは、ティアマトに彼らを殺すよう持ちかけた。 しかし、母なるティアマトはそれを拒否。更にアプスーは計画を悟ったエアの魔術によって眠らされて殺されてしまう。
ティアマトは、更に続く神々の起こす騒動に耐えていたが、エアの子であり父をはるかに凌ぐ力を持つマルドゥクの誕生と、アヌによって贈られた4つの風によって遊び、騒がせるマルドゥクに苛立ち、配下の神々の批判もあってついに戦いを決意する。
ティアマトは権威の象徴たる「天命の書板」をキングーという神に授けて最高神の地位に据え、更に11の合成獣軍団を創造し、戦いの準備を進めていく。後に神々により選ばれティアマト討伐に来たマルドゥクを迎え撃つが、マルドゥクの威容を見たキングーは戦意を喪失。ティアマトは一人でマルドゥクに挑み、彼を飲み込もうと襲い掛かったが、飲み込もうと口をあけた瞬間にマルドゥクが送り込んだ暴風により口を閉じることがかなわなくなったところを、弓で心臓を射抜かれて倒された。
その後彼女の体は二つに引き裂かれ、それぞれが天と地の素材となった。彼女の乳房は山になり、そのそばに泉が作られ、その眼からはチグリスとユーフラテスの二大河川が生じたとされる。こうして、母なる神ティアマトは、世界の基となった。
以前はその姿はドラゴンであると考えられていたが、神話や関連文献の中にそれを指し示す記述は存在せず、現在では否定されている。ティアマトの姿は明確ではないが、神話の中では水の姿をしている描写と、動物(おそらくラクダか山羊)の姿をしている描写の間で揺れ動いている。
◎ティアマト(D&D)
ティアマトはザ・クロマティック・ドラゴン――すなわち“万色竜”にして“色彩竜族の長”――とも呼ばれる。巨大なドラゴンで5つの頭を持つ。頭の色はそれぞれ黒、青、緑、赤、白である。ティアマトは信徒(大方は他のドラゴン)をそそのかして、中には人型生物の教団もある)に、征服できる限りのものを征服させ、戦利品を山と積み上げさせる。ティアマトほど遠慮会釈なく徹底して略奪と戦勝を望む者は他にない。
“ザ・クロマティック・ドラゴン”の有する暗い神秘の力は底知れないため、人型生物からなる教団がこれを崇める例も少なくない。時としてティアマトは1、2体のドラゴンを遣わして、新しくクレリックになる者たちに貪欲な征服の道を教える。そんな時には、クレリック候補たちは全力を尽して教師であるドラゴンの期待に応えようとする。なにしろ、しくじった生徒は教師に食べられてしまうので無理もない。